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東京都足立区の歴史
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所在地 足立区千住橋戸町25 (橋戸稲荷神社)

 足立区登録有形文化財となっている本殿は珍しい土蔵造りである。
 正面、観音開きさゆうの扉の内側には伊豆長八により鏝絵が画かれている。絵は夫婦の白狐で、向って右扉に雄狐・左扉に雌木常が子狐を抱き、背後に稲穂が配されている。子狐を見る母狐の慈愛溢れる眼差し・優美な白狐の姿態など、名工長八の技量が遺憾なく発揮された名作である。
 土蔵造りの本殿も、鏝絵の図柄も、橋戸耕地の稲の量作を祈願したものと思われ、絶えず水害に苦しんだ農民の願いが込められたものと考えられる。
 この鏝絵の作者長八は文化2年(1805)伊豆松崎に生まれ、文政9年(1826)郷里で左官となり、さらに、天保9年(1830)江戸の左官源太郎のもとで技術を研いた。その修行の傍ら、狩野派の画法を学び、鏝絵の技法を生み出した。長八の鏝絵は、伊豆はもとより、関東・東海の各地に見られたと言うが、震災・戦災で失われたものが多く、現存する作品は貴重である。
 平成10年(1998)2月  足立区教育委員会
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